実家の擁壁、大雨のたびにヒビが気になる…そのまま売っても大丈夫?

実家の擁壁、ヒビが気になる…売却大丈夫?建築・法規制の問題

大雨のたびに、実家の擁壁のヒビが気になっていませんか?

相続した実家や、しばらく住んでいなかった一戸建て。裏の斜面や玄関前に擁壁(ようへき:高低差のある土地で、土砂の崩落を防ぐために設けられたコンクリートや石積みの壁のこと)があるご家庭も多いのではないでしょうか。ここ数年、大雨のたびに全国各地で擁壁の崩落や住宅の傾きが相次いで報道されています。2026年9月には茨城県常陸大宮市で、大雨の影響とみられる住宅擁壁の崩れが発生し、住民が一時避難する事態になりました。実家の擁壁にヒビや膨らみがある場合、「このまま売ってしまって大丈夫だろうか」と不安になる方も少なくありません。今回は、擁壁の老朽化リスクと、実家の売却への影響について解説します。

実家の裏に擁壁があるんですが、ここ数年、ヒビが少しずつ広がっている気がして心配です…。こんな状態でも売れるんでしょうか?

こだせんせい
こだせんせい

はい、擁壁にヒビや老朽化のサインがあっても、売却自体は十分可能です。ただし、放置しておくと危険な場合もあるので、今日はチェックしておきたいポイントを順番に見ていきましょう。

「うちの擁壁は大丈夫なのか」と気になる方は、まず価格帯だけでも確認してみるのも一つの方法です。

そもそも「擁壁」でなぜ今、盛土規制法が注目されているのか

実は2023年5月26日、擁壁や盛土(もりど:低い土地に土を盛って高くすること)に関わる新しいルール「宅地造成及び特定盛土等規制法(通称:盛土規制法)」が施行されました。この法律により、都道府県や政令市などが指定する規制区域内では、一定規模以上の盛土・切土・擁壁の設置や改修工事を行う際に、事前の許可が必要になりました。無許可で造成を行った法人には、最大3億円以下の罰金が科される可能性があるなど、これまでよりも厳しい罰則が設けられています。

うちの擁壁、もうずっと前からあるものなんですが、それでも対象になるんですか?

こだせんせい
こだせんせい

規制区域に指定されている土地では、既存の擁壁であっても、危険性が高いと判断されれば自治体から改善や補修の勧告・命令を受けることがあります。まずはお住まいの自治体が規制区域に指定されているか、窓口で確認してみるのがおすすめです。

大雨シーズンに増えている擁壁崩落のリスク

近年は集中豪雨や台風の頻発により、擁壁の崩落事故が全国で相次いで報じられています。2026年9月には、前述のとおり茨城県常陸大宮市で大雨の影響とみられる住宅擁壁の崩れが発生し、住民が一時避難しました。擁壁は表面上は問題がなさそうに見えても、内部の水抜き穴の詰まりや経年劣化によって、ある日突然崩れるケースがある点に注意が必要です。擁壁のある一戸建ての査定については、以前の記事「擁壁のある一戸建ての査定で気をつけたいポイントと解決策」でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

うちの擁壁、表面はそんなにひどくないように見えるんですが、それでも心配した方がいいんでしょうか?

こだせんせい
こだせんせい

見た目だけでは判断が難しいので、心配な場合は早めに専門家に見てもらうと安心です。ひび割れの幅や壁の膨らみ、水抜き穴から水が出ているかなどが、老朽化のサインになります。

擁壁の改修・撤去にはどれくらい費用がかかる?

擁壁の改修や撤去には、まとまった費用がかかります。業者の見積もり例によると、擁壁工事の費用相場は1平方メートルあたりおおよそ3万円〜5万円程度とされており、擁壁の高さや延長、土地の形状によっては全体で数百万円〜1,000万円程度かかるケースもあります。相続した実家にそのまま住み続ける予定がなく、大規模な改修費用をかけるのが難しいという方も多いのではないでしょうか。

  • 擁壁の改修:老朽化した壁を補強したり、作り直したりする工事
  • 擁壁の撤去:危険な擁壁を取り除き、別の方法で土留めをする工事
  • 現状のまま売却:改修・撤去をせず、現状を買主に伝えたうえで売却する方法

うちは正直、そんな大きな金額をかけてまで直す余裕はなくて…。

こだせんせい
こだせんせい

その場合は、無理に改修せず、現状をきちんと伝えたうえで売却するという選択肢もあります。次に、その際に気をつけたいポイントを見ていきましょう。

擁壁があっても実家は売却できる?告知のポイント

擁壁にヒビや老朽化のサインがあっても、それを理由に売却ができなくなるわけではありません。大切なのは、把握している状態を隠さずに買主へ伝え、「物件状況等報告書(告知書)」に正直に記載しておくことです。もし気づいていた老朽化のサインを伝えずに売却してしまうと、契約不適合責任(けいやくふてきごうせきにん:引き渡した物が契約の内容と異なっていた場合に売主が負う責任)を問われ、引き渡し後に補修費用などを請求されるおそれがあります。この点については、以前の記事「相続した実家にシロアリ・雨漏りの跡が…黙って売ると後悔する理由とは?」でも詳しく解説しています。また、告知事項がある一戸建ての売却全般については「告知事項ありの一戸建ては売却できますか?」もあわせてご参考にしてください。

正直に伝えると、その分査定額は下がってしまうんでしょうか?

こだせんせい
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擁壁の状態によっては査定額に影響することはありますが、正直に伝えたほうが結果的にスムーズな取引につながることがほとんどです。まずは専門家に現状を見てもらい、査定額への影響を確認するところから始めましょう。

まとめ:擁壁の不安は放置せず、まずは現状把握から

大雨のたびに増えている擁壁の崩落事故を受けて、盛土規制法により擁壁を取り巻くルールも厳しくなっています。実家の擁壁にヒビや老朽化のサインがあっても、売却自体をあきらめる必要はありません。改修・撤去にかかる費用の相場を知り、現状のまま売る、補修してから売るなど複数の選択肢を比較しながら、専門家と一緒に進めていくことが、後悔のない実家の売却につながります。

※本記事の内容は国土交通省「盛土規制法の概要」、日本経済新聞の関連報道、NHKニュース(2026年9月9日配信)を参考にしています。

こだせんは一戸建て専門の不動産査定サイトです。

うちの実家も、裏の擁壁に古いヒビがあるままなんですが、それでも査定をお願いできますか?

こだせんせい
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もちろんです。擁壁の状態にかかわらず、まずは無料で現状を査定いたします。

不動産の査定は無料です。

現在、対象エリアは23区内を中心に東京都・神奈川県ですが、随時拡大を予定していますので、エリア外にご所有の方も一度ご相談ください。地方にあるご実家の査定等実績もあります。

一戸建ての売却査定の他、ご要望に応じて賃料査定も致します。