実家が”管理不全空き家”になるとどうなる?固定資産税が急に上がる前に確認したいこと

一戸建て査定の基本

管理不全空き家ってそもそも何?

実家が空き家のままなんですが、特にリフォームもしていないし、これって何か問題になるんでしょうか?

こだせんせい
こだせんせい

実はここ数年、「管理不全空き家」という区分が新しくできて、放置していると固定資産税が上がってしまう可能性があるんです。今日はその仕組みを詳しく見ていきましょう。

空き家をめぐる法律(空家等対策特別措置法)には、以前から「特定空家(倒壊の危険があるなど、著しく管理が悪い空き家)」という区分がありました。2023年の法改正で新たに設けられたのが「管理不全空き家」です。

管理不全空き家とは、簡単に言うと「このまま放っておくと特定空家になってしまうおそれが大きい空き家」のことです。庭の雑草が伸び放題になっている、窓が割れたまま放置されている、郵便物が溜まっているなど、管理が行き届いていない状態が続くと、自治体からこの区分での指導・勧告を受けることがあります。

管理不全空き家に認定されるとどうなるのか

固定資産税の住宅用地特例が外れるリスク

認定されると、具体的に何が困るんですか?

こだせんせい
こだせんせい

一番気をつけたいのが固定資産税です。住宅が建っている土地には「住宅用地特例」という軽減措置があり、200㎡以下の部分は課税標準額が本来の6分の1に、200㎡を超える部分は3分の1に抑えられています。管理不全空き家として自治体から勧告を受けると、この特例が解除され、固定資産税が数倍に跳ね上がる可能性があるんです。

つまり、これまで軽減されていた税額が、更地並みの課税に戻ってしまうということです。空き家を「とりあえず放置しておけば税金は変わらない」と考えていると、思わぬ負担増につながりかねません。

勧告までの流れと、その先にあるリスク

管理不全空き家に対しては、いきなり重い措置が取られるわけではなく、段階を踏んで進みます。

  1. 自治体からの指導
  2. 改善が見られない場合の勧告(この段階で住宅用地特例が解除される)

管理不全空き家に対する措置は、この指導・勧告までです。ただし、ここで改善しないまま放置を続けると、より深刻な「特定空家」に移行する可能性があり、その段階になると命令や、命令に従わない場合の50万円以下の過料(行政上の金銭的なペナルティで、刑事罰の「罰金」とは別のもの)、最終的には行政代執行(自治体が強制的に解体などを行い、費用を所有者に請求する仕組み)の対象にもなり得ます。

つまり、勧告を受けた時点ですでに税負担が増えるため、「まだ大丈夫」と放置を続けるのは危険です。

特定空家とはどう違うの?

前からある「特定空家」とは何が違うんですか?

こだせんせい
こだせんせい

特定空家は「倒壊の危険がある」「衛生上有害」など、すでに深刻な状態の空き家が対象です。一方、管理不全空き家はその一歩手前の段階で自治体が指導・勧告できるようにした区分で、悪化する前に手を打ってもらうことが目的なんです。

特定空家に認定されると、助言・指導・勧告に加えて命令の対象にもなり、それでも改善されなければ最終的には行政代執行(自治体が強制的に解体などを行い、費用を所有者に請求する仕組み)の対象にもなり得ます。管理不全空き家は、そこまで悪化する前に軌道修正してもらうための仕組みと言えます。

管理不全空き家に認定されないためにできること

空き家を所有している場合、次のような対応で認定リスクを下げることができます。

  • 定期的に見回り、庭木の手入れや郵便物の整理を行う
  • 空き家管理サービスを利用し、専門業者に巡回・清掃を依頼する
  • 賃貸に出す、または売却を検討し、空き家状態そのものを解消する

実家が遠方であまり管理に行けないので、正直ずっと放置してしまいそうです……

こだせんせい
こだせんせい

そういったご事情の方は少なくありません。管理の手間や税金のことを考えると、早めに売却するという選択肢を検討しておくのも一つの方法です。特に相続した実家は「とりあえずそのまま」にされがちですが、管理不全空き家に認定されてからでは対応が後手に回ってしまいます。

まとめ

管理不全空き家に認定されると、固定資産税の住宅用地特例が外れ、税負担が大きく増える可能性があります。特定空家になる前の段階から自治体の目が向けられる仕組みができたことで、「空き家はとりあえず放置」が通用しにくくなってきています。

管理の手間や将来的な税負担を考えると、早めに管理体制を整えるか、売却を含めて実家の今後を検討しておくことが、結果的に負担を減らすことにつながります。

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