再建築不可の物件を建築可能にするには?

一戸建て査定のポイント

再建築不可の為、金額が安くなりました

一戸建てを査定に出したところ、再建築不可の土地の為、想定していた金額よりも大分安くなってしまいました。再建築不可の物件はやはり売却は難しいのでしょうか?

こだせんせい
こだせんせい

そうですね。再建築不可の物件の場合は、新しく建築が出来ないので使い道が限られてしまい不動産の評価は下がってしまいます。

再建築不可になってしまう理由については

・前面道路に未接道
・接道しているが建築基準法上の道路ではない
・建築基準法上の道路に接道しているが、間口(2m)が足りない

といったことがあげられます。

再建築不可の物件の使い道としては、そのまま保有するしかないのでしょうか?

こだせんせい
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例えば、再建築不可の理由になっているのが間口が足りないという事であれば、間口が2m以上になるように「隣地を買い取る」といったことが出来れば再建築可能になりますが、隣地を売却してもらえなかったり、時間がかかったりとなかなかうまくいかない事が多いです。

その場合には、そのままの活用を考えないといけませんが、再建築不可の物件の場合は築年数が相当経っていることが多いですので、リフォームをしながら保有を継続していかなければなりません。

売却の場合には、再建築不可の物件ですので相場の半値以下でしか売れないといった事も出てきます。

再建築不可の物件のまま高く売却するには?

再建築不可の物件のまま、なるべく高く売りたいのですが、やはり難しいでしょうか?

こだせんせい
こだせんせい

再建築不可の物件をそのまま売却する場合には、やはり金額は下がってしまいます。もし高く売却できる可能性があるとすれば、
・隣地が売却をする際に同時売却が出来ないか打診する
・隣地を買い取り、再建築不可を解消して売却する
・隣地に売却する

事が考えられますので、隣地の方の協力が必要になります。

隣地の方の協力が必要なのですね。隣地の協力以外では何か方法はないのでしょうか?

再建築不可の物件に再建築する方法

こだせんせい
こだせんせい

再建築不可の土地であっても、条件によっては再建築が可能なケースがあります。建築基準法第43条2項2号の許可(以前は43条但し書き)を得る方法では、接道要件を満たさない場合であっても、建築審査会の許可(安全面や防火面等さまざまな基準に適合する必要があります)を得て建築できる特例があります。

建築審査会の許可が得られそうな不動産というのはどういった物があるのでしょうか?

こだせんせい
こだせんせい

不動産によってケースバイケースではありますが、実務上、再建築不可の理由が建築基準法上の道路に接道していない場合が多いです。
一見すると道路のように見えても、調べてみると建築基準法上の道路ではなく実は通路でしたという場合があります。その場合も再建築不可の物件になりますが、43条2項2号の許可が得られる可能性があります。とくに同じ道路に接道している建物で築年数の浅い建物がある場合にはその可能性は高いと思います(43条2項2号の許可はその建物に対して許可が出るので絶対という事ではありません)。

接道しているのが通路というのはどういう事でしょうか?

こだせんせい
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道路には、行政(国や区、市)が保有している道路と個人や法人が保有している道路があります。行政が保有している道路については基本的には建築基準法上の道路のことが多い(区有通路等の場合もあるので注意は必要です)ですが、個人や法人が保有する私道には建築基準法上の道路の場合と通路の場合に分かれます。私道の場合でも建築基準法上の道路(位置指定道路など)であれば問題ありません。問題となるのは建築基準法上の道路ではなく、通路の場合です。

通路は道路ではありませんので、接道義務を果たさないことになってしまいます。その為、通路上の土地に建築をしようとする場合には第43条2項2号の許可を得ないといけません。

通路に再建築する場合の問題点

通路でも第43条2項2号の許可を得れば再建築が出来るのですね。許可を得るのは難しいのでしょうか?

こだせんせい
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43条2項2号の許可を得るためには様々な手順をふまないといけません。行政的な手続きについては、地域によって基準が示されていますので各役所にどういった条件の土地であれば許可が下りやすいか確認してみると良いでしょう。

行政的な手続き以外にも問題となってくるポイントがあります。

通路(私道)は所有関係がややこしい
こだせんせい
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前面道路が通路という事は、その土地を所有しているのは私人(個人や法人等)が多いです。通路の所有者の登場人物が少なければ良いのですが、位置指定道路になっていない見かけ上道路の通路については所有関係が複雑な場合が多いです。実務上、公道に出るまでの通行掘削承諾書を各所有者から取得する(他人の土地を通ったり、水道やガスの引き込みに必要)ことが多いですが、所有者が20人以上(相続を含めるともっと)になるといった事もあり、行政の許可を取得する以上に承諾書の取得に労力を費やすといった事もあります。

43条2項2号の許可が取れれば、それは再建築可の物件として相場で売却可能?

第43条2項2号の許可が取れれば、再建築可能な物件として相場の物件として売却は出来ますか?

こだせんせい
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43条2項2号の許可については、建築をする際に許可が出る(1回きり)ものですので、厳密には再建築不可の物件のままになります。購入した人が将来売却を検討した時にはやはり再建築不可の物件となってしまいます。とはいうものの、許可が取得できる可能性が高い場合には相場の価格には届かないですが、単なる再建築不可の物件に比べると不動産としての評価は高くなります。再建築が出来ない場合には白紙解除といった特約を付けることで購入者のハードルを下げることも出来ますので、再建築不可の物件より売却もしやすく高い評価になる可能性があります。

再建築不可の物件だったとしても、諦めないでいろいろな方法を模索することが大切なのですね。

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こだせんせい
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