一戸建ての売却時に注意!土地に越境物有り

一戸建ての売却時に注意!土地に越境物あり一戸建て査定のポイント

土地に越境物がある場合は、売却時に注意が必要です。

一戸建てを査定した際に、土地に越境物がありますと言われました。土地の越境物とは何ですか?

こだせんせい
こだせんせい

土地の境界については、前回のコラム「土地の境界が不明な一戸建ては売却できる?」で説明しました。今回は境界線上に(境界線を越えて)越境物がある場合について説明します。

越境物には、塀やフェンス、樹木などのように越境しているのが分かりやすい物の他、屋根の一部や電気線、ガスや水道の配管など注意して調べてみないと越境の有無が分からないものもあります。

越境物がある場合に、一戸建ての売却に影響はあるのでしょうか?

こだせんせい
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一戸建てを越境物がそのままの状態で売却したとすると、その所有権や土地の境界について将来的に隣地の所有者とトラブルになる可能性があります。土地の境界を確定する際には越境物の有無についてもしっかりと確認しておく必要があります。また、越境物がある状態の一戸建てを売却するとなった際は、その越境物についての取り扱いについて明確でない場合にはトラブルの可能性も出てきますので、売却価格にも影響が出ます。

不安要素がある不動産は売却価格が下がってしまうという事ですね。

越境物がある場合の対処方法

容易に越境物を解消できるなら越境物を取り除く

塀や樹木などが越境している場合には、塀を取り壊したり樹木を伐採したりするのでしょうか?

こだせんせい
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もし容易に越境物を解消することが出来るのなら、越境していない状態に戻すという事は一戸建ての売却に有利に働きます。樹木が生い茂っており、枝葉が越境、落ち葉も隣地にたくさん落ちているようなケースでは、購入希望者にとっても将来的に大変なことが予想されますので、伐採してしまうのが良いと思います。
塀については、取壊し費用や新たに増設する費用もかかる為、一概に取り壊した方が良いという訳ではありません。

塀を取り壊さないという事は越境物をそのままの状態にしておくという事ですか?

こだせんせい
こだせんせい

そうなります。越境物はそのままの状態にして売却を行います。ただし、次のような方法が非常に重要になります。

越境物はそのままで、覚書(合意書)を取得する

こだせんせい
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越境物については、容易に解消が出来るものついては取り除くことが良いのですが、屋根であったり、地下の埋設物であったりと容易に解消が出来ないものがあります。その場合には、隣地の所有者と覚書(合意書)を取得することが望ましいです。

越境物についての覚書とは何でしょうか?

こだせんせい
こだせんせい

越境物のついての覚書は、簡単に言うと「将来的に越境物がないような状態に戻します」という事を隣地の所有者と約束を交わすことになります。具体的には、主に下記項目について隣地の所有者と合意します。

  • 越境物が現時点であることについてお互いに確認
  • 越境した状態で越境物を使用することへの承認
  • 越境物をいつ取り除くのか、時期や方法、条件について
  • 所有者が変わった際も覚書が有効であること(承継事項)
こだせんせい
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将来的に建て替えや改築をした際に、「本土地の所有者の責任と費用負担で越境物を取り除きます。」という事をお互いに合意する内容になります。

こういった覚書(合意書)がある場合では、越境物がある事実は変わりませんが購入希望者の将来的な不安要素は軽減されますので、手間賃や除去費用等は考慮されますが売却価格にはあまり影響を及ぼさないようになります。

越境物についての覚書が取得できない場合はどうなるのでしょうか?

こだせんせい
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越境物についての覚書が取得できない場合でも、一戸建ての売却は可能ですがやはり売却価格には影響を与えてしまいます。丁寧に隣地の所有者と交渉して覚書を取得することが良いですが、自分の方だけで越境物を解消出来ないかを考える必要もありそうです。

反対に隣地の方から越境物がある場合にはどうしたら良いでしょうか?

こだせんせい
こだせんせい

隣地から越境物がある場合にも、対処する方法は基本的には同じです。現時点で越境物を解消できないかを先方に確認することからはじまり、解消が難しそうであれば将来的に越境物を解消するように隣地の所有者と覚書を交わすようにします。

注意が必要な越境物

こだせんせい
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樹木や塀といったものは越境しているかが分かりやすいですが、中には注意してみないと分からない越境物もあります。そちらについても解説していきます。

注意してみないと分からない越境物

  • 屋根の一部(高い位置にある為見落としがちのことがある)
  • 地下埋設物(水道管やガス管が隣地を通っていることがある)
  • 電柱や電線(敷地内に電柱が無くても電線が通過していることがある)
こだせんせい
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屋根の一部が越境している場合については目視でも確認が出来ますが、注意して確認する必要があります。
地下埋設物については、道路から直接水道管やガス管を引き込んでいる場合は良いのですが、旧分譲地や土地の接道状況により他人の敷地を通って引き込みがされていることがあります。また他人の私設管から分岐していることもあります。そのままの状態で放置することはメンテナンス等の問題もありますので、地中管の経路については注意して調べる必要があります。

電柱や電線については、敷地内に電柱や電線が通っている場合には電柱敷地料といった費用を電力会社が負担しています。電柱敷地料の有無を確認することが必要です。また、電柱の場所を移動してもらうように申請することも出来ます(交渉が必要で移動に応じてくれないケースも多いです)。

なるほど。地下で越境しているものは調査してみないと分からないですね。一戸建ての所有者に地下で越境しているものがないかを確認してみるのも必要ですね。

こだせんせい
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越境物についての覚書は重要ですので、隣地の所有者から取得するようにしましょう。また、似たようなもので「通行掘削の覚書」というものも重要です。今回は詳しく説明しませんが、他人の敷地を通行する/他人の敷地の下に水道管などを引き込む際に必要になります。

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