一戸建ての建物を査定するポイントは建物の現地調査が全て
一戸建てを査定する場合には、やっぱりお部屋の中を見てもらわないといけませんか?
一戸建てを評価する場合に、特に建物の場合は机上での評価は難しいです。机上での評価の場合には築年数と建物の構造や広さの条件をふまえて査定しますので、原価法により、築年数が経つほど建物の評価はゼロに近づいてしまいます。現地調査の結果、不具合が見つかり建物の評価が下がってしまう事はありますが、建物のメンテナンスをしていたり、設備を定期的に入れ替えている場合にはプラス評価につながります。まずは建物評価の基本となる原価法について説明します。
原価法とは
原価法は、不動産の査定方法のひとつで、同じ場所に同規模の建物を建築した場合の金額(再調達原価)を計算して、建築してからの経過年数を考慮して現在の建物の価値を求める方法です。
下記に簡単な例で計算してみます。令和5年度の国税庁の構造別の単価表から東京都の木造では17.7万円/㎡となっていますので、
木造、築10年、面積90㎡の建物の場合、(木造の耐用年数:22年)
再調達価格:90×17.7=1,593万円
築年数の原価分を考慮すると、
建物評価額:1,593×(22‐10)/22=869万円
というように建物の評価額を計算します。
木造の場合、築年数が22年を過ぎてしまうと建物の評価はゼロになってしまうという事でしょうか?
そうなんです。原価法で計算をすると耐用年数で評価することが多く、築年数が経てばたつほど建物の評価は下がり、耐用年数を超えてしまうとほとんど建物評価はゼロという結果になってしまいます。
でも、実際に一戸建ての査定をしに現場に行くと築25年、築30年の建物でもメンテナンスの状態が良く、建物の価値が高い物件が多いのも事実です。そのような建物が実際にいくらの価値があるのかを正確に査定することが大切になってきます。一戸建ての査定金額に違いが出るのは、実際にいくらの価値が建物にあり、いくら位で売却できるのかを推定する部分ですので、現場をよく調査してくれる人に見てもらうのが良いと思います。
一戸建ての建物についてもプラスの査定、マイナスの査定というのがありそうですね。建物を評価する際のポイントを教えてください。
一戸建ての建物についての評価項目
- 標準建築費の決定(木造、軽量鉄骨など)
- 築年数(耐震基準、1982年以降、2001年以降等)
- 建物の大きさによる補正(広すぎる、狭すぎる)
- 建物の品質(グレード)、長期優良住宅など
- 建築材料の評価(外部仕上げ、内部仕上げ)
- 外部仕上げ(屋根材、外壁材、外部建具)
- 内部仕上げ(室内建具、床、壁等)
- 設備(キッチン、浴室、洗面、トイレ、給湯設備等)
- リフォームや維持管理の状態
- 外部仕上げ、内部仕上げ、設備のリフォーム歴
- 日当たりや眺望、方位
- 建物資料の有無(新築時の設計図書、検査済証)
- 各種証明書の有無(耐震適合証明書、売買瑕疵保険事前検査に適合など)
- 付加価値設備の有無(太陽光発電、床暖房、グレードの高い設備等)
一戸建ての建物を評価する場合には、その建物の持つポテンシャル(建物の品質や材質、メーカー等)も大事になってきます。実績のあるハウスメーカーで建築した一戸建てや耐震性能、住宅性能を備えた一戸建ての場合には建物の価値自体は高く評価できますし、耐用年数も35年といった具合に長い期間で評価することも出来ます。
また、建物を定期的にメンテナンスしている場合やリフォームの履歴が残っている場合にはまだまだ使用可能な建物として評価できます。反対に築年数が浅い建物のはずが状態が悪く不具合が多く見受けられる場合には評価は下がってしまいます。
築年数だけで一律に評価するのではなく、しっかり建物の中身を評価してくれるのね。
特に注意が必要な建物の評価項目
- 建物の傾き
- 雨漏り
- 白蟻の被害
- 不同沈下
- 著しい設備の劣化
- 心理的瑕疵
建物を査定するにあたって、特に注意が必要な項目を上記に挙げてみました。
上記で挙げたように建物をそのままの状態で扱うことが出来ない場合には、建物の評価は下がってしまいます。建物の価値よりもリフォーム費用や解体費用の方がかかってしまう場合には、建物の評価はマイナスとなることもあります(建物のせいで土地のみの査定金額よりも全体として下がってしまう)。机上での建物評価が高かった場合でも、現地調査の結果、そのままでは売却できない建物と評価されてしまいますので注意が必要です。
一戸建ての査定時には何か準備をしておいた方が良い?
一戸建ての現地調査にきてもらう場合に、予め準備しておいた方が良い点はありますか?
一戸建ての査定は土地や建物について時間をかけて調査することになります。高く査定できるという事は、高くても売却できる見込みがあるという事になりますので、プラスの査定になりそうな各種証明書などの書類関係やリフォームの履歴など分かる範囲で構いませんので準備をしておいた方が良いです。また、室内をチェックしますので、物が溢れかえっている状況では調査が出来ない箇所が出来てしまいますので、整然と整理してある方が良いです。設備面のこだわりや建築時のこだわり、プラスの要素やマイナスの要素があればお伝えください。
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