一戸建てを高く売却できる!?収益還元法での評価とは?

一戸建てを高く売却!?収益還元法での評価とは?一戸建て査定のポイント

賃借人がいる場合に一戸建ての査定はどうしたらいい?

一戸建ての査定方法には、取引事例比較法原価法の2種類があることが分かりました。賃貸中の一戸建てのように入居者がいる時はどのような査定方法になりますか?

こだせんせい
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賃貸中の一戸建ての場合には、建物の中を見て判断することが出来ない為、一般的な取引事例比較法や原価法による評価に加えて、収益還元法による査定も行います。実際に内装状況が分からないと正確な査定は難しいですので、別の角度から評価をする手法になります。

収益還元法とは

こだせんせい
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収益還元法は、不動産から得られる収益に着目して査定価格を算出します。一戸建てを賃貸に出している場合には、内装の状況などを正確に評価することが難しい為、一戸建ての賃料を基に評価します。計算方法としては直接還元法とDCF法に大別されますが、一言で言うなら「どれくらい利益を生むのか」を指標として「どれくらいの利回りなら売却できるのか」を考えていきます。

利回りが〇〇%以上なら売却できるってことですか?

こだせんせい
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一戸建てがあるエリアや築年数によって、売却できる見込みの利回りは変わってきます。例えば都心部で築年数の浅い一戸建ての場合には利回り4~5%で売却できる可能性がありますが、地方にある古い一戸建ての場合には利回り15%以上ないと売却できないといった具合にその一戸建てが存在するエリアにより最適な利回りも変わってきます。

賃貸中の一戸建てを購入するのはどのような人?

賃貸中の一戸建てを購入する人はどのような人ですか?

こだせんせい
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賃貸中の一戸建てを評価する収益還元法による査定ですが、売却相手(買主)となるターゲットは主に一般の投資家になります。通常、一戸建てを売却する際にターゲットとなるのは実需の買主(これからその一戸建てに住もうとする人)がほとんどです。実需の買主の場合は自分がその物件に住むことが前提になりますので、内装のリフォームや建物の状態を加味して住宅用ローンを組み、長い期間住み続けることを想定します。収益用の一戸建てを購入する投資家となると、建物の寿命は当然気になりますが、投下した資金とこれからの収益に着目しますので、一戸建てに対しての評価基準が異なります。

ターゲットとなる買主が一般の投資家となると注意するべき点はありますか?

こだせんせい
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一戸建てを一般の投資家向けに売却する場合には、投資家目線に立って考えると良いです。投資家の方は、1.損をしたくない。2.利益を出したい。訳ですから、物件に対して見る目もシビアになってきます。利益に直結する部分(利回りとリスク要因)と土地の評価を重視する傾向がありますので、その点をクリアにしてあげると売却のしやすさは変わってきます。

一戸建てを高く査定できる可能性がある!?

買主の見る目がシビアになるという事は、なかなか思うような金額では売却出来ないという事でしょうか?

こだせんせい
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そうですね。目線が厳しくなりますので、一般的な相場の物件よりも下げないと売却できない可能性があります。その理由について説明しますね。
ただし、不動産のあるエリア等によっては一般的な相場の物件よりも高く売却できる可能性もありますので、一概に下げないと売却が出来ない訳ではありません。

一般的な相場の物件よりも下げないと売却できない理由

内装をチェックできない為、建物の価値を高く評価することが出来ない
こだせんせい
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賃貸中の一戸建ての場合、中に入って内装をチェックすることは出来ません。どういう設備なのか?建物の劣化具合は?傾きは?といった具合に購入する際に知っておきたい部分が分からないことがほとんどです。その為、建物の価値は築年数の影響が大きな原価法による評価を主に行います。投資家目線で考えると築浅物件だったとしても建物の評価は低くなってしまうでしょう。

住宅用ローンと投資用ローンの金利の違い
こだせんせい
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一戸建てなどの不動産を購入する場合、現金で購入することは少なく、銀行からローンを組んで購入することが多いです。空室の一戸建ての場合には、実際にその物件に住むことを前提とした住宅用ローンを組むことが出来ますが、賃貸中の一戸建ての場合には住宅用ローンを組むことが出来ません。住宅用ローンと投資用ローンは適用金利と借りれる期間に大きな違いがあります。また、購入できる層が異なり、住宅用ローンの場合は広く間口を広げていますが、投資用ローンの場合は属性や信用力が必要になり購入できる層は限られてしまいます。

都心型の一戸建てや築年数の浅い一戸建てに影響が大きそうですね。

一般的な相場の物件よりも高く売却できる理由

収益性と土地の価値のバランス
こだせんせい
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一戸建ての建物や土地の価値が低い場合には、収益性に着目すると高く評価が出来ることがあります。主に築古の物件になりますが、原価法や取引事例比較法では賃貸中の一戸建ての価値は土地の価値あるいは土地の価値以下と評価されてしまうことがあります。収益還元法で評価すると、近隣の利回り(一棟アパートや区分マンション)の相場をふまえて価格を決定することが出来、
例えば、賃料5万円(年間60万円)で賃借人がいる一戸建てを考えた場合、
利回り15%で400万円
利回り20%で300万円
というように、利回りによって金額が変わってきます。
※想定する利回りは、近隣の利回りやリスク許容度、土地の価値をふまえて決定します。

土地の価値は低い方が収益還元法で考えると評価は高くなるのですか?

こだせんせい
こだせんせい

土地の価値が高い/低いで評価が上がる/下がるという訳ではありません。
土地の価値が高い場合でも、購入できる層は限られてしまいますが、収益還元法をふまえると評価が上がることがあります。
例えば、建物1000万円、土地6000万円、築15年、賃料25万円の一戸建てを考えた場合(都心の一戸建て)、
単純に利回りで考えると、利回り4.28%となりローンを組んで購入すると、金利の負担が重くのしかかってしまいそうです。ただ投資家目線で考えると、土地の価値が6000万円あり築15年という事をふまえると、負けない投資に見えたりします。

【投資家の目線(例)】
※築15年・・・耐用年数は22年ですが実際に稼働はあと30年は大丈夫そう
※土地6000万円・・・売却時に土地のみになったとしても6000万円位で売れそうだ
※利回り・・・建物代1000万円は4年以上保有していれば元が取れそうだ。
※結論・・・建物のリスク許容度〇収益性〇担保価値〇 → 買い


【収益還元法による価格の推定】
※利回り4%に設定した場合にどうか?
建物代1500万円・・・5年以上保有していれば元が取れそうだ
→利回り4%、7500万円で売れる?売れない?
→7500万円でも売れそうなら、高く売却できる見込みあり

収益還元法では、投資家目線で考えることも必要なのですね。高く売却できる場合があれば、安くしないと売却できない場合もあり、なかなか難しいですね。実際の所、原価法、取引事例比較法、収益還元法はどれを信じたらよいのですか?

収益還元法だけに捉われてはいけません

こだせんせい
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今まで、収益還元法について説明してきましたが、収益還元法による評価だけに捉われてはいけません。収益還元法の場合では、利回りが上がれば上がるほど売却価格も上がると網膜的になりそうですが、利回りが上がるという事はその分投資リスクも高くなっています。利回りが高い物件が実は難あり物件だったという事もあります。一戸建ての評価/査定の基本は原価法と取引事例比較法にありますので、収益還元法はその補足としての位置づけが良いと思います。一戸建ての査定の場合には、原価法、取引事例比較法、収益還元法をバランスよく客観的に査定し、その不動産の最適な評価をしてあげることが大切です。

何事も良い点だけに捉われてはダメという事ですね。個別性が高い一戸建ての査定は、その物件を様々な角度から評価して頂けるのが良さそうです。

こだせんは一戸建て専門の不動産査定サイトです。

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