一戸建て査定の基本:売却と賃貸で迷ったら

一戸建て査定の基本:売却と賃貸で迷ったら一戸建て査定の基本

一戸建ての売却と一戸建ての賃貸どっちが良いですか?

相続した一戸建てを売却するか、賃貸に出すかで迷っています。
そういった相談もしてもらえますか?

こだせんせい
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相続した一戸建ての活用を考えると、「売却」と「賃貸」に出した場合にどちらの方が良いのか?を考える必要があります。検討する材料として、自分で使用する場合(実際に住む)やそのまま放置するという選択肢を外して考えてみます。また、労力や手間といった部分も除いて考えると、大部分は金銭的にどちらがお得かという点に左右されますので、時間的な観点をふまえて考えていきます。

一戸建ての個別要因による差も大きいと思いますが、自分の一戸建てがどういった結果になるのか興味があります。教えてください。

一戸建ての査定とシミュレーション

こだせんせい
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一戸建ての売却と賃貸のどちらが良いのかを考える上で必要になるのが、
1.一戸建ての査定(売却査定、賃料査定)
2.査定結果をふまえたシミュレーション

です。
まずは一戸建ての査定をして、いくらで売却できるのか、いくらで賃貸に出せるのか、修繕費用はどれくらいかという点を評価していきます。
その上で、売却した場合の損益計算と賃貸に出した場合の損益計算を時間軸を基にシミュレーションすることが大切になります。
一戸建ての査定については、ホームページのメインテーマになりますので、一戸建て査定のポイント一戸建て査定の基本で理解を深めて下さい。
ここでは、2.査定結果をふまえてのシミュレーションについて解説していきます。

相続した一戸建ての売却シミュレーション

こだせんせい
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相続した一戸建ての売却についてシミュレーションしていきます。
都内の一戸建てを相続したケースを考えています。
下記がシミュレーションの条件になります。

【シミュレーション条件】
-物件概要-
査定価格6,000万円(建物500万円、土地5,500万円)
賃料査定20万円、利回り4%、年0.5%下落
リフォーム費用300万円、管理費1万円
3年毎に入居者入替、
固都税10万円
1977年築 木造
-属性-
40代 年収1,300万円 税率43%(所得税33%、住民税10%)
-条件-
・購入時の金額不明
・自宅として使用していた
・単独での相続
・長期譲渡所得税20.315%
・取得費5%

シミュレーション結果(売却

	仲介(建物付売却)	仲介(更地売却)	仲介(業者) 売却価格(A)	¥65,000,000	¥60,000,000	¥50,000,000 			 修繕・クリーニング費	¥200,000	¥0	¥0 残置物処分費	¥200,000	¥200,000	¥0 リフォーム費用	¥3,000,000	¥0	¥0 解体整地費用	¥0	¥2,000,000	¥2,000,000 その他(確定測量等)	¥1,000,000	¥1,000,000	¥1,000,000 小計(売却前費用)	¥4,400,000	¥3,200,000	¥3,000,000 			 仲介手数料	¥2,211,000	¥2,046,000	¥1,716,000 収入印紙	¥20,000	¥20,000	¥20,000 諸経費(登記費用等)	¥50,000	¥50,000	¥50,000 その他	¥0	¥0	¥0 その他	¥0	¥0	¥0 小計	¥2,281,000	¥2,116,000	¥1,786,000 支出計(B)	¥6,681,000	¥5,316,000	¥4,786,000 取得費	¥3,250,000	¥3,000,000	¥2,500,000 税引き前手取り(A-B)	¥58,319,000	¥54,684,000	¥45,214,000 譲渡所得税(概算)	¥11,187,267	¥4,405,105	¥2,582,849 残債	¥0	¥0	¥0 手取り額	¥47,131,733	¥50,278,895	¥42,631,151 			 固都税	¥100,000	¥100,000	¥100,000 管理費	¥0	¥0	¥0 修繕積立金	¥0	¥0	¥0 その他(月額かかる費用)	¥0	¥0	¥0 保有費用(年額)	¥100,000	¥100,000	¥100,000 			 税引き後手取り	¥47,031,733	¥50,178,895	¥42,531,151 			  3000万控除を利用しない場合			 税引き前損益	¥55,069,000	¥51,684,000	¥42,714,000 譲渡所得税(概算,長期)	¥11,187,267	¥10,499,605	¥8,677,349 税引き後損益	¥43,881,733	¥41,184,395	¥34,036,651
売却シミュレーション結果
こだせんせい
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相続した一戸建てを売却した場合のシミュレーション結果です。
1.建物付きで売却
2.更地にして売却
3.不動産業者に買取
のケースで試算しています。
細かい話はここでは割愛させて頂きます(細かいシミュレーションの結果については別で説明します。)が、相続した一戸建ての売却の場合には、要件を満たすと相続空き家譲渡の特例(3,000万円特別控除)が利用できます。利用の可否で譲渡所得税の金額に大きく関わってきますので、利用可能かどうかを調べることが大切なポイントです。(相続してからおおよそ3年以内に売却が必要です。)

こだせんせい
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今回のケースでは、税引き後の手取り金額で比べると、
1.建物付き戸建(リフォーム費用300万円、売価6500万円、控除無)
→4703万円
2.更地売却(控除利用、売価6000万円)
→5017万円
3.業者買取(売価5000万円)
→4253万円
という結果となり、1年目の売却で最大5000万円程が手取りとして残る計算になります。

相続空き家譲渡の特例が使えるかどうかがポイントですね。もし要件に満たない場合には、シミュレーション結果の一番下の金額を見れば良いという事ですね。

相続した一戸建ての賃貸シミュレーション

こだせんせい
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続いて、相続した一戸建ての賃貸についてシミュレーションしていきます。
先ほどと同様に都内の一戸建てを相続したケースを考えています。
下記がシミュレーションの条件になります。

【シミュレーション条件】
-物件概要-
査定価格6,000万円(建物500万円、土地5,500万円)
賃料査定20万円、利回り4%、年0.5%下落
リフォーム費用300万円、管理費1万円
3年毎に入居者入替、
固都税10万円
1977年築 木造
-属性-
40代 年収1,300万円 税率43%(所得税33%、住民税10%)
-条件-
・購入時の金額不明
・自宅として使用していた
・単独での相続
・長期譲渡所得税20.315%
・取得費5%

シミュレーション結果(賃貸)

賃貸〇年目	1年目	2年目	3年目	4年目 賃料収入(年間)(A)	¥2,400,000	¥2,388,000	¥2,376,060	¥2,364,180 				 修繕・クリーニング費	¥0	¥0	¥0	¥-100,000 残置物処分費	¥0	¥0	¥0	¥0 リフォーム費用	¥-3,000,000	¥0	¥0	¥0 解体整地費用	¥0	¥0	¥0	¥0 その他	¥0	¥0	¥0	¥0 支出小計(a)	¥-3,000,000	¥0	¥0	¥-100,000 				 仲介手数料	¥-220,000	¥0	¥0	¥-216,716 諸経費	¥0	¥0	¥0	¥0 その他	¥0	¥0	¥0	¥0 更新料(オーナー分)	¥0	¥0	¥90,909	¥0 礼金	¥200,000	¥0	¥0	¥197,015 小計(b)	¥-20,000	¥0	¥90,909	¥-19,701 収支小計(B)(a+b)	¥-3,020,000	¥0	¥90,909	¥-119,701 				 税前手取り(A-B) (C)	¥-620,000	¥2,388,000	¥2,466,969	¥2,244,478 				 ローン返済(元本)ⅰ				 ローン返済(金利)ⅱ				 				 固都税	¥100,000	¥100,000	¥100,000	¥100,000 管理費	¥0	¥0	¥0	¥0 修繕積立金	¥0	¥0	¥0	¥0 賃貸管理	¥10,000	¥10,000	¥10,000	¥10,000 保有費用(年額)ⅲ	¥220,000	¥220,000	¥220,000	¥220,000 CF(C-ⅰ-ⅱ-ⅲ)	¥-840,000	¥2,168,000	¥2,246,969	¥2,024,478 経費(ⅱ+ⅲ) ⅳ	¥220,000	¥220,000	¥220,000	¥220,000 減価償却費 ⅴ	¥0	¥0	¥0	¥0 税引前損益(C-ⅳ-ⅴ)	¥-840,000	¥2,168,000	¥2,246,969	¥2,024,478 所得税(概算、43%)	¥-361,200	¥932,240	¥966,197	¥870,526 税引き後損益	¥-478,800	¥1,235,760	¥1,280,772	¥1,153,953 税引き後総損益	¥-478,800	¥756,960	¥2,037,732	¥3,191,685
賃貸シミュレーション結果
こだせんせい
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賃貸した場合の結果です。1年目はリフォーム費用(修繕費計上)が発生していますので、税引き前の損益は-84万円。不動産所得が赤字ですので所得税の節税(還付)が行われ、税引き後の損益は-47.8万円、2年目以降はプラスに転じています。同様に10年目まで計算したグラフが下記になります。

税引き後総損益(10年間)
こだせんせい
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10年目の税引き後総損益は1029万円になります。入居者入れ替えの際の空室期間は未考慮、修繕費用も一律で計上するシミュレーションをしていますので、実際にはもう少し目減りするかと思います。

一戸建ての売却と一戸建ての賃貸はどちらが有利?

売却の場合は、1年目で5000万円の利益。
賃貸の場合は、10年目で1000万円の利益。
そう考えると売却した方が有利という事ですか?

こだせんせい
こだせんせい

売却する場合も賃貸する場合もどちらにも検討すべき項目がありますので、どちらが有利という事は断言できません。
賃貸の場合は賃貸収入に加えて一戸建ての資産がまだ残っていますので、10年後に一戸建てを売却した場合には、相続空き家譲渡の特例は利用できませんが十分に利益が出ることが予想されます(10年後に売却した場合のシミュレーションも検討してみると良いです)。
また、売却の場合は相続空き家譲渡の特例が利用できる場合があること、その売却金額を他の投資(あるいは不動産投資)で運用することも可能です。

見方を変えると、現時点でまとまった金額が必要な場合は売却、将来的にまとまった金額必要な場合は賃貸といった考え方が出来ます。

なるほど。分かりました。
私の場合は、古い一戸建てをこれから先ずっと所有し続けるのは怖いので、いったん売却して新しい建物でも買おうかしら。

こだせんせい
こだせんせい

そうですね。金銭的以外の要因もありますので、
労力や手間、時間など総合的に考えて判断するのが良いと思います。

こだせんは一戸建て専門の不動産査定サイトです。

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また一戸建ての売却と賃貸で迷ってます。そういった相談にも乗って頂けますか?

こだせんせい
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